あけましておめでとうございます。
2025年が皆様にとって素晴らしい一年になりますように。
クリニックは開業して半年が経ちました。地域のお子さん、アレルギー疾患で悩むお子さんの健康と成長を保護者の方と見守り、皆さんから愛されるクリニックを目指して、今年もスタッフ一同、日々努めてまいりますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年の年末からインフルエンザが大流行しており、年末は発熱していました、インフルエンザに罹患して寝正月でしたという患者さんもおられました。連日、テレビでもインフルエンザの流行が取り上げられています。現在流行しているインフルエンザをみていますと、例年に比べて非常に感染力が強い、インフルエンザA型に2回かかるお子さんもいる、インフルエンザA型でも胃腸症状が強く出るお子さんがいるという印象があります(あくまでも私見です)。
今年1回目のえびくり通信のテーマは『インフルエンザ』です。
インフルエンザ(Influenza)は、インフルエンザウイルスを病原体とする急性の呼吸器感染症で、毎年世界中で流行がみられている。わが国でも毎年冬季を中心に流行します。
A型またはB型インフルエンザウイルスの感染を受けてから1~3日間ほどの潜伏期間の後に、発熱(通常38℃以上の高熱)、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが突然現われ、咳、鼻汁などの上気道炎症状がこれに続き、約1週間の経過で軽快するのが典型的なインフルエンザで、いわゆる「普通のかぜ」に比べて全身症状が強いのが特徴です。
小児では中耳炎の合併、熱性痙攣や気管支喘息発作を誘発することがあります。。
インフルエンザにはA型とB型があり、以下のような違いがあります。
流行する時期
- A型
インフルエンザA型は、例年、冬の早い時期、11月から2月にかけて流行のピークを迎えます。感染力が非常に強く、世界的なパンデミックを引き起こす可能性があるウイルスです。 - B型
インフルエンザB型は、A型よりも遅れて流行することが多く、2月から春先の4月ごろまで見られます。
症状
- A型の特徴的な症状
- 高熱(38~40℃)が急激に出る
- 全身の倦怠感、関節痛、筋肉痛が強い
- のどの痛みや咳も伴う
A型のインフルエンザは全身症状が重いのが特徴で、特に高齢者や持病を持つ方が重症化しやすい傾向があります。小児の中耳炎、肺炎、熱性痙攣もインフルエンザA型の時に多くみられます。
- B型の特徴的な症状
- 微熱や37~38℃程度の発熱が続く
- 消化器症状(下痢や腹痛)が見られる場合がある
- 全身症状はA型ほど強くない
インフルエンザA型の流行と共に気を付けたいのが合併症の存在です。インフルエンザで最も重症な合併症は、インフルエンザ脳症です。インフルエンザ脳症は、発熱後1日以内にけいれんと意識障害が出現し、その後全身の臓器障害が現れ、ショック・心肺停止となり死亡することもあります。主に5歳以下のお子さんに多く、毎年50~200人のインフルエンザ脳症患者が報告されており、その約10%が死亡しています。また重度の後遺症を残すこともあります。急激に進行する疾患で、私も以前一例経験しておりますが、発熱に気が付いて病院を受診する車の中でけいれんし、意識障害が出現していました。非常に怖い疾患です。インフルエンザの予防接種はインフルエンザ脳症を完全には予防できませんが、有効であることが分かっています。
まだインフルエンザの予防接種を受けておられない方、当院では1月末までインフルエンザワクチンの接種を受け付けておりますので、ぜひご検討下さい。
新学期も始まり、再び学校でインフルエンザが猛威を振るう可能性があります。手洗い、うがいを励行していただき、気になる症状がありましたら、受診するようにしてください。