NO.47 ついに定期接種に! 2026年4月から妊娠中にRSVワクチンが公費で受けられるようになります|えびしまこどもとアレルギーのクリニック|吹田市千里丘の小児科

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えびクリ通信

NO.47 ついに定期接種に! 2026年4月から妊娠中にRSVワクチンが公費で受けられるようになります|えびしまこどもとアレルギーのクリニック|吹田市千里丘の小児科

明けましておめでとうございます。
新しい一年が、皆さまにとって健やかで実り多い一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
本年も、お子さん一人ひとりの健康と成長を、保護者の皆さまと一緒に見守っていけるよう、スタッフ一同努めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

お正月休みはいかがお過ごしでしたか。
お子さんたちは、楽しい思い出をたくさん作ることができたでしょうか。冬休みの宿題は無事に終わりましたか。残りわずかとなった冬休みの先には、少し短い3学期が始まります。3学期は、新しい学年へとつながる大切な準備の期間でもあります。体調に気を付けて、実り多い3学期にしてください。

私が総合病院で勤務していた頃、正月は若手医師が当番として病院を守るのが慣習でした。「どうか重症の患者さんが来ませんように」と願いながら当直していたことを、今でも思い出します。
当時、冬の代表的な感染症といえばインフルエンザとRSV感染症でした。特にRSV感染症は、生後6か月未満の乳児がかかると、急激に呼吸状態が悪化し、呼吸管理が必要になることも少なくありませんでした。

近年では感染症の流行時期が大きく変化し、RSV感染症は夏や秋にも見られるようになり、「冬に多い感染症」というイメージは薄れつつあります。それでもなお、乳幼児にとって注意が必要な感染症であることに変わりはありません。

今回は、このRSV感染症がどのような病気なのか、そして来年度から公費接種の対象となるRSVワクチンについて、お伝えしたいと思います。

RSV感染症とは?

RSウイルス感染症は、風邪のような症状から肺炎・気管支炎まで引き起こす、子どもによく見られる呼吸器ウイルス感染症です。ほとんどの子どもは 2歳までに一度は感染 するといわれています。RSVは飛沫(せき・くしゃみ)のほか、ウイルスが付着した手や物に触れた手で鼻や口を触ることでも広がるため、非常に 感染力が強い のが特徴です。

 

どんな症状が出るの?

RSV感染症は初めは風邪のような症状から始まることが多いです。具体的には

  • せき
  • 鼻水
  • 微熱
  • 食欲や哺乳の低下
  • 呼吸が早くなる、ゼーゼーする

などが見られます。多くは12週間で回復しますが、 乳幼児や高齢者では症状が重くなることがあり、気管支炎や肺炎で入院が必要になるケースもあります。

 

重症化しやすいお子さんは?

特に以下のようなお子さんは重症化しやすいので注意が必要です:

  • 生後6か月未満の乳児
  • 早産児
  • 心臓や肺に基礎疾患のある子
  • 免疫が弱い子ども(免疫不全など)
  • 神経・筋疾患のある子ども

このようなお子さんでは、気管支炎や肺炎に進行し、呼吸が苦しくなる可能性が高くなります。

RSV感染症の治療は?

現在、RSVに対して 特効薬はありません
治療は主に症状を和らげる 対症療法 となります。十分な水分、安静、必要に応じて吸入や酸素療法を行うことがあります。重症の場合は入院が必要になることもあります。

 

RSウイルスワクチン「アブリスボ®

母子免疫ワクチンとは?

2026年(令和8年)4月から、妊婦さんを対象に RSウイルスワクチン「アブリスボ®定期予防接種(公費負担) になる予定です。

これは妊娠中に接種することで、 妊婦さん自身の免疫を高め、そこから赤ちゃんへ抗体が移行(母子免疫)する仕組み です。生まれてすぐの赤ちゃんは自己免疫が弱いため、この方法で初期にウイルスから守ることを目的としています。現状は任意接種(自費負担)ですが、定期接種化により 公費で受けられるようになる予定 です。

 

アブリスボ® の接種タイミングと効果

接種のタイミング

妊婦さんは 妊娠2436週頃 を目安に接種します。最も効率よく抗体が赤ちゃんへ移行する時期は 妊娠2836週頃 と考えられています。

ワクチンの効果

国際的大規模臨床試験では、母子免疫ワクチン接種により 生後90日以内の重症RSV疾患が大幅に減少 したという報告もあります。また入院リスクの低下も示されています。

 ワクチン接種のメリットと注意点

メリット

  • 生後まもない赤ちゃんをRSV重症化から守る
  • 親御さんや家族の不安を軽くする
  • 社会全体の医療負担を減らす可能性

副反応・注意点

ワクチン接種後に 注射部位の痛み、頭痛、倦怠感など の反応が出ることがありますが、多くは軽度で一時的です。医師と相談しながら安全に接種できるようにしましょう。

 RSV感染症は とても身近なウイルス感染症 ですが、乳幼児や特殊なリスクのあるお子さんでは 重症化の心配がある病気 です。家族みんなで感染対策を行い、20264月から始まるワクチン定期接種の情報もぜひ参考にしてください。当院でも妊婦さんのアブリズボ®の定期接種を行う予定にしています。ご不明な点がありましたらお気軽にお尋ねください。

 

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