こんにちは。
そろそろ梅雨入りが発表されそうですね。
4月から保育園や幼稚園、小学校生活が始まったお子さんは、少し生活に慣れてきた頃でしょうか。夏に向かうこの時期、気温の上下が大きく、体調を崩しやすい時期でもあります。
体調管理にはくれぐれもご注意ください。
ご挨拶にも少し書きましたが、私がアレルギーと出会ったのは、医師2年目に赴任した済生会中津病院です。部長であった末廣豊先生は、アレルギーの世界ではご高名な先生でしたが、私はそのようなことを露とも知らず赴任しました。
当時の中津病院では、アトピー性皮膚炎や気管支ぜん息のお子さんが毎日のように入院してこられました。アトピー性皮膚炎のお子さんが入院してくると、毎日看護師と一緒に皮膚処置を行いました。ステロイド外用薬をどのくらいの量、どのように塗れば、皮膚の炎症が落ち着いて、湿疹のない皮膚にすることができるか、自ら塗布し、経験して学んでいきました。真っ赤でジュクジュクの状態で入院してきたお子さんが、適剤適所で塗れば、きれいな皮膚になることに、私自身、大変驚きました。
アトピー性皮膚炎は皮膚に、気管支ぜん息は気管支に慢性的な炎症が起こっているので、風邪のように数日で治るものではなく、治療を継続することが大切ですが、そのために保護者の方やご本人の理解が必要不可欠です。なぜ治療を続ける必要があるのか、アトピー性皮膚炎では軟膏の塗り方、スキンケアの方法、気管支ぜん息では正しい吸入の方法や発作時の対応等をお伝えして、理解していただき、実践し続けていただく、その大切さを日々学び、そこにやりがいを感じ、地方で小児科医として研鑽後、アレルギー専門医を目指し、中津病院に戻りました。
中津病院に赴任していなければ、アレルギーに興味を持つこともアレルギー専門医になることもなかったと思います。そういう意味で、出会いは大切だなあとつくづく思っています。