NO.28 木の実類のアレルギーにご注意を!|えびしまこどもとアレルギーのクリニック|吹田市千里丘の小児科

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えびクリ通信

NO.28 木の実類のアレルギーにご注意を!|えびしまこどもとアレルギーのクリニック|吹田市千里丘の小児科

今季最長の寒波がようやく過ぎ去りました。大雪のニュースを見るたびに、大阪で育った私には雪国の暮らしは想像できません。大学時代、仙台で6年間生活しましたが、雪が積もったのは数回。それも23日後にはほぼ溶けていたので、生活にこまることもありませんでした。雪の中での歩き方がなっていないと、青森から来ていた同級生に笑われたことがあります。福井で働いた時もその年は珍しく暖冬で雪が積もったのは1日。雪国で生活され、雪かきを毎日されている方々には頭が下がります。

 先日ふと実家の庭をみると、梅の花が咲いていました。春はもうすぐそこまでやってきていますね。スギ花粉もそろそろ本格的に飛散が始まります。ヒノキ花粉症のある方は5月連休明けまでちょっとつらい時期です。症状でお困りの方はご受診ください。

 さて今日の話題は木の実類のアレルギーについてです。

近年、この木の実類のアレルギーがとても増えていることをご存じでしょうか?

木の実類はひとくくりにされることが多いですが、クルミはブナ目クルミ科クルミ属、カシューナッツはムクロジ目ウルシ科カシューナットノキ属、アーモンドはバラ目バラ科サクラ属、ヘーゼルナッツはブナ目カバノキ科ハシバミ属と生物学的な分類は全く異なっています。よくピーナッツも木の実類もすべて除去を指示されている方を見かけますが、実際にクルミのアレルギーがあってもカシューナッツやピーナッツは摂取できる場合も多く、ひとくくりで除去する必要はありません。

最近発表された令和6年の即時型食物アレルギーの原因食物調査で、クルミは鶏卵に次いで第2位になりました。今まで即時型食物アレルギーの原因食物といえば、鶏卵、牛乳、小麦だったのですが、ついにクルミが牛乳を抜いて2位です。木の実類のアレルギーが近年増えている理由としては、輸入量や消費量の増大がその一つにあるのではないかと考えられています。

 クルミのアレルギーはアナフィラキシーなどの重篤な症状を呈することが多く、初めて食べた際にアナフィラキシーショックまで至ることもあります。またペカン(ピーカン)と強い交差抗原性があり、クルミアレルギーのお子さんはペカンの除去も必要となります。クルミはパン、お菓子に使われることが多く、クルミパンのクルミが入っていない部分を食べたところ症状が出たという患者さんもおられました。

 カシューナッツもクルミと同様にアナフィラキシーに至るリスクが高く、原因食物(品目別)ではイクラに次いで第7位です。カシューナッツは料理にもよく使われる食材で、有名なところではインドカレーなどに含まれており、注意が必要です。またカシューナッツはピスタチオと交差抗原性がありカシューナッツアレルギーのお子さんはピスタチオの除去も必要となります。

ヘーゼルナッツやアーモンドは感作陽性(特異的IgE抗体の値が陽性)であっても即時型症状が出るケースはクルミやカシューナッツに比べて少ない傾向にあります。

また木の実類には含まれませんがピーナッツは原因食物(品目別)の第5位です。沖縄料理に利用されていることが多く、ジーマーミー豆腐や佃煮等に注意が必要です。

 ピーナッツ、クルミ、カシューナッツ、アーモンド、ヘーゼルナッツはアレルギー検査が可能です(マカダミアナッツは検査が保険適応ではありません)。さらにピーナッツやクルミ、カシューナッツはアレルギーコンポーネント(アレルゲンの中の主要なアレルゲン:ピーナッツ:Ara h 2、クルミ:Jug r 1、カシューナッツ:Ana O 3)検査を組み合させることでより正確な診断を行うことが可能です。クルミやカシューナッツはアナフィラキシーなど重篤な症状につながることが多く、重篤な症状が一度でも出た場合やコンポーネントが陽性の場合はエピペンを持つことをお薦めしています。気になる症状が一度でも出た方は一度受診してご相談下さい。

 先にも書きましたが木の実類はひとくくりに除去する必要はありません。ただ菓子類やドレッシング等多くの食品に利用されていますが、外見だけでは使用されているか判断できないことも多く、必ず原材料を確認するようにしてください。

 

 

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