ハチ毒アレルギー、薬剤アレルギー|吹田市千里丘の小児科|えびしまこどもとアレルギーのクリニック

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ハチ毒アレルギー、薬剤アレルギー

ハチ毒アレルギー、薬剤アレルギー|吹田市千里丘の小児科|えびしまこどもとアレルギーのクリニック

ハチ毒アレルギー

ハチ毒アレルギーはスズメバチ、アシナガバチなどの蜂の毒液によるアレルギー反応です。
蜂に刺されたとき、かゆみや発赤、または嘔吐などの症状を起こすことがあります。場合によっては重症のアナフィラキシーに至る危険性があります。

原因となるハチについて

人を刺す習性があるのは、スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチの3種類です。

症状

蜂毒は反応時間が早く、蜂に刺されてから約15分以内には症状が出てきます。蜂に刺された場合に、蜂毒にアレルギーがなければ、刺された箇所に軽い痛みやかゆみ、腫れなどが起こり(局所症状)、数日程度で消えていきます。蜂毒にアレルギーがあると、刺された人の約10~20%が、アナフィラキシーを引き起こすといわれています。そのうち、数%は意識障害や急な血圧低下によるアナフィラキシーショックを起こすとされ、命に危険がおよぶ確率が高くなります。アナフィラキシーの症状が出てから心停止までの時間は15分という報告があり、速やかな治療が必要です。

初めての蜂刺されでも死に至るケースが

アレルギー症状の多くは、体内に蜂毒に対する抗体ができた後、2回目以降に蜂毒が入ったとき、もともと身体の中に存在する主にヒスタミンという物質の作用によって、全身症状が引き起こされます。
しかし、蜂毒にはこのヒスタミンが少量含まれていることから、多量の蜂毒が同時に体内に入った場合、初めて蜂に刺された場合でもアレルギー様の症状を起こすこともあります。

「近づかない、触らない」が基本

毒針を持つ蜂でも、こちらから刺激しなければ、刺されることはまずありません。蜂が相手を襲うのは、巣が攻撃されて危険を感じたとき。蜂に刺されないためには、「蜂に近づかない」、「巣に近づかない」、「蜂や巣に触れない」を守りましょう。

蜂に攻撃されたら

蜂が向かってきた時に、手でふりはらったり大声をあげたりすると、かえって蜂を刺激します。目を閉じて、顔を下向き加減にし、身を低くしてじっとしていましょう。

アナフィラキシーに備えましょう

過去に蜂に刺されたり、アナフィラキシーの経験がある場合は、アドレナリンを自分で注射する自己注射薬(アナフィラキシー補助治療剤エピペン®)を常に携帯しましょう。

薬剤アレルギー

薬剤アレルギーは薬剤によって引き起こされる過敏反応で、薬剤が持っている本来の作用とは関係なく一部の人に起こります。使用した薬剤の量が少量でも、症状が出ることがあります。薬剤が原因と思われる不都合な症状が見られたとしても、必ずしもアレルギーとは限りませんので、正確な診断を行う必要があります。
薬剤アレルギーには、薬剤を使用した後、数分から数時間で症状が現れる「即時型アレルギー」と、数日以降に現れる「遅延型アレルギー」があります。即時型アレルギーでは、じんましん、喘鳴、嘔吐、血圧低下などの症状が見られます。遅延型アレルギーでは、皮膚や粘膜に皮疹(薬疹)が見られる他、発熱や全身の臓器障害など様々な症状が見られます。

薬剤アレルギーの検査・診断

薬剤アレルギーの診断では、問診が特に重要です。どういう薬剤を、どれくらいの期間使ったか、どういう症状が見られたのか、その薬剤を使ったのは初めてか、その後また使ったことはあるか…といった情報を丁寧に聞き取って、薬剤アレルギーが疑わしいかどうか判断します。問診だけでも薬剤アレルギーの可能性が低い、といったことを判断できることもあります。
実際に薬剤アレルギーが疑われる場合には、皮膚検査や血液検査を行います。さらに、薬剤を安全に使用できるか確認するために薬剤誘発試験を行うことがあります。

皮膚検査

皮膚検査には、皮膚プリックテストや皮内テスト、パッチテストがあります。皮膚プリックテストでは、皮膚にアレルギーが疑われる薬剤の溶液を置いて、その上からプリックテスト専用の針で軽く刺します。即時型アレルギーの可能性があると、針で刺した部位に15分程度で膨疹(虫刺されのような皮膚の膨らみ)ができます。遅延型アレルギーの可能性があると、半日から数日後に皮膚が赤くなるなどの変化が見られます。皮膚プリックテストで反応が見られない場合、皮膚の浅いところにごく少量の薬剤を注射して、皮膚プリックテストと同様の反応が見られないか確認します。これを皮内テストと言います。この他、アレルギーが疑われる薬剤を専用のキットを用いて皮膚に貼り、その後48、72又は96時間、1週間後に判定を行うパッチテストを行うこともあります。

血液検査(薬剤リンパ球刺激試験)

血液検査では、採取した血液から細胞(リンパ球)を取り出し、薬剤による刺激で細胞が増殖するかどうかを見ます。細胞が増殖する場合、薬剤アレルギーの可能性が高まります。
なお、アレルギー症状が見られた直後に皮膚検査や血液検査を実施すると結果が不正確になることがあるので、通常症状が落ち着いて1-2か月経過した後に検査を行います。皮膚検査や血液検査は外来での検査も可能です。

薬剤誘発試験

薬剤を安全に使用できるかどうかを確認するため、実際にその薬剤を使用してみる薬剤誘発試験を実施することがあります。原則入院で、慎重に少量から、徐々に増量しながら薬剤を使用し、アレルギー症状が見られないか確認します。過去に重症の薬剤アレルギーが疑われている場合には、原則として薬剤誘発試験は実施しません。

当院ではプリックテストは実施可能です。それ以上の検査につきましては専門医のいる施設に紹介させていただきます。

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