NO.58 子どものけいれん、慌てないために知っておきたい知識~熱性けいれんと胃腸炎関連けいれん~|えびしまこどもとアレルギーのクリニック|吹田市千里丘の小児科

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えびクリ通信

NO.58 子どものけいれん、慌てないために知っておきたい知識~熱性けいれんと胃腸炎関連けいれん~|えびしまこどもとアレルギーのクリニック|吹田市千里丘の小児科

 おかげさまで、えびくりは71日で開院2年を迎えることができました。これも地域の皆さまに支えていただいたおかげです。心より感謝申し上げます。

3年目もスタッフ一同、力を合わせて、お子さまやご家族に安心して通っていただけるクリニックを目指してまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

また、今年も77日の七夕に向けて、院内に短冊をご用意しています。七夕は、願い事を書いた短冊を笹に飾る日本の夏の風物詩です。ぜひご来院の際には、皆さんの願い事を書いてみてくださいね。スタッフもそれぞれの願いを込めて飾っています。皆さんの素敵な願い事が叶いますように。

  今月のテーマは「けいれん」です。

専門としている分野が異なることもありますが、目の前でけいれんを起こしているお子さんを診ると、医師であっても決して慣れることはありません。

ですから、わが子が突然けいれんを起こしたときに、親御さんが驚き、慌ててしまうのは当然のことだと思います。どんなに短時間で軽いけいれんに見えても、ご自宅で起こり不安を感じたときには、遠慮せず受診していただいて構いません。

実は私自身も、幼少期に熱性けいれんを何度も経験しました。当時は「けいれんをすると舌を噛み切ってしまう」と考えられていた時代で、熱が出ると、先端にガーゼを巻いた割りばしがいつも枕元に置かれていました。けいれんが始まったらすぐに口に入れ、舌を噛まないようにするためです。

もちろん、これは現在では「絶対にやってはいけない対応」です。しかし、40年以上前にはそれが常識だったのです。

熱が出るたびに「またけいれんを起こすのではないか」と母はいつも心配していたそうです。けいれんを目の当たりにしたときの保護者の不安や恐怖は、今も昔も変わりません。

今回は、そんな熱性けいれんについて、症状や受診の目安、ご家庭での対応を分かりやすくお話ししたいと思います。

1:熱性けいれん

主に6ヶ月〜5歳くらいの乳幼児が、38℃以上の急激な発熱に伴って起こすけいれんです。脳の神経細胞がまだ未熟なために起こると言われており、子どもの約78%が経験する比較的よく見られるものです。

症状の特徴

  • 発熱の立ち上がり(熱が急に上がるとき)に起こりやすい。

  • 意識がなくなり、白目をむく。

  • 体全体を硬く突っ張らせる(強直性)、または手足をガクガクと規則的に震わせる

  • 通常は数分以内(多くは23分)で自然に治まります。

対処方法・観察ポイント

  1. まずは落ち着く(一番大切です!)

  2. 安全な場所に寝かせる: 衣服を緩め、吐いたもので窒息しないよう体を横向き(回復体位)にします。

  3. 絶対にやってはいけないこと: 口の中に指やタオルを入れない(窒息や怪我の原因になります)。体を揺さぶったり、大声で呼びかけ続けたりしない。

  4. 時間を測る・観察する: 「何分続いているか」「目の動きや手足の動きは左右対称か」を落ち着いて確認します(スマホで動画を撮るのも医師への説明に役立ちます)。

 一度熱性けいれんを起こされた方の1/3が2度目、3度目と複数回起こすと言われています。熱性けいれんには遺伝的な要因があり、お父さんお母さんが子どもの頃に熱性けいれんを起こしたことがあるという家族歴があることも多いです。

以前は熱性けいれん予防にダイアップという座薬を処方し、37.5℃以上の発熱が出たら予防的に使うようにと指導していたこともありました。ただダイアップを使用すると、意識がボートしてしまい、転倒などによってけがをすることもあり、今では症例を限って使うようになっています。

2:胃腸炎関連けいれん(軽症胃腸炎関連けいれん)

ロタウイルスやノロウイルスなどの胃腸炎(お腹の風邪)にかかっている最中に起こるけいれんです。熱性けいれんとは違い、発熱がなくても(平熱でも)起こるのが大きな特徴です。基本的には予後良好で、脳に後遺症を残すことはありません。

症状の特徴

  • 生後6ヶ月〜3歳前後に多く見られます。

  • 下痢や嘔吐の症状がある(またはその直前・直後)。

  • 1回のけいれんは数十秒〜数分と短いことが多い。

  • ただし、1日に何度も(短時間に反復して)けいれんを起こす傾向があります

対処方法・観察ポイント

  1. 基本の対応は熱性けいれんと同じ: 横向きに寝かせ、口に物を入れず、時間を計ります。

  2. 回数をメモする: 胃腸炎関連けいれんは「さっき止まったのに、またすぐ始まった」ということがよくあります。何回起きたかを記録しておきましょう。

  3. 脱水にも注意: 胃腸炎に伴うものなので、けいれんが落ち着いた後の水分摂取の状態も合わせて確認します。

 胃腸炎関連けいれんには熱性けいれん予防に使うダイアップは効果がありません。

3:病院を受診する目安

痙攣が起こったら「救急車を呼ぶべき?」「夜間でも受診すべき?」と迷うことも多いと思います。ポイントをまとめておりますが、どんなに短時間で軽いけいれんに見えても、ご自宅で起こり不安を感じたときには、遠慮せず受診していただいて構いません。

受診の緊急度

状況・症状の目安

🚨 すぐに救急車(119番)

* けいれんが5分以上続いている

* けいれんが止まっても意識が戻らない(呼びかけに反応しない)

* 顔色や唇の色の悪い(チアノーゼがある)

* 手足のガクガクが左右非対称である

🏥 夜間・休日でも

すぐ受診

* けいれんは止まったが、初めての経験で不安な場合

* 1日に2回以上、繰り返しけいれんが起きる(胃腸炎関連に多い)

* 生後6ヶ月未満、または6歳以上で初めて起きた場合

☀️ 翌日の通常診療で受診

* 数分でけいれんが止まり、その後は意識がはっきりしていて元気にしている場合

 

 

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